デリケートゾーンのいやな匂い。
消臭効果のある石鹸を使ったり、デリケートゾーン専用のデオドラントを使ってもなかなか解消されない。
そんなときは、外からだけでなく、内側のケアにも目を向けることが大切です。
私たちが毎日口にしている「食べ物」にもデリケートゾーンの匂いを「悪化させるもの」と、匂いを「予防するもの」があるんです。
デリケートゾーンの匂いの原因は?
まず、デリケートゾーンの匂いの原因は何かを確認しておきましょう。
人間の体の汗を分泌する腺には、「エクリン腺」と「アポクリン腺」があります。
エクリン腺は全身に存在していますが、アポクリン腺はデリケートゾーンや脇、乳輪、耳など限られた箇所に存在しています。
アポクリン腺から出る汗には、尿素やアンモニア、脂肪、たんぱく質といった成分が含まれていて、独特な匂いの原因になるのです。
デリケートゾーンは、アポクリン腺が存在するのに加えて、おりものや経血などで蒸れやすく、雑菌が繁殖しやすい条件がそろっているため、匂いが特にひどくなりやすいのが特徴です。
デリケートゾーンの匂いは、アポクリン腺から分泌される脂肪やたんぱく質を減らすことで抑えることが可能です。
脂質やタンパク質の多い洋食はデリケートゾーンの匂いを悪化させやすいので、さっぱりとした和食を心がけると匂い予防に効果的です。
デリケートゾーンの匂いを悪化させる、摂取を控えた方がいい食べ物と、デリケートゾーンの匂いを予防する食べ物について具体的に見ていきましょう。
デリケートゾーンの匂いを悪化させる食べ物は?
まずは、できるだけ摂取を控えた方がいい「デリケートゾーンの匂いを悪化させる食べ物」にはどんなものがあるか見ていきましょう。
匂いを悪化させる食べ物①動物性脂肪(乳製品・ラードなど)
乳製品やラードなど、動物性脂肪を多く含む食品を多く摂取すると、汗の成分に脂質が増え、脂質を皮膚常在菌が分解することでデリケートゾーンの匂いの原因になります。
また、乳製品には乳糖と呼ばれる物質が含まれています。
乳糖は体内で分解されないままでいると、悪臭の原因になるのが特徴です。
欧米人などと比べて、日本人には乳糖を分解することができない方も多いため、乳製品をとることによって匂いがきつくなってしまう場合も多いのです。
匂いを悪化させる食べ物②肉類
肉類には脂肪とタンパク質が豊富にふくまれており、デリケートゾーンの匂いの原因になります。
タンパク質の消化にはエネルギーが多く必要であり、消化する際に体温があがり、汗の量が増えます。
汗が出すぎることは。デリケートゾーンの蒸れにつながり、匂いを発生させます。
匂いを悪化させる食べ物③ニンニク・にら・玉ねぎ・長ネギ
ニンニク・にら・玉ねぎ・長ネギは、切ることによって「アリシン」という成分が作られ、体内に入ると胃から吸収し、血液中に取り込まれます。その後、皮膚から排出されるときに、デリケートゾーンの匂いの原因になります。
匂いを悪化させる食べ物④辛い食べ物
辛い食べ物を食べると、汗が多く出ます。
デリケートゾーンに多量の汗をかくと、蒸れて雑菌が繁殖し、匂いの原因になります。
匂いを悪化させる食べ物⑤アルコール
アルコールを飲みすぎると血中のアンモニアが増え、皮膚から排出される際に匂いが強くなります。
デリケートゾーンの匂いを予防する食べ物は?
次に、積極的に摂った方がいい、デリケートゾーンの匂いを予防する食べものにはどんなものがあるか、見ていきましょう。
匂いを予防する食べ物①抗酸化食品
抗酸化効果のある食べ物は、脂質やタンパク質の酸化を防ぐので、デリケートゾーンの匂いを予防します。
ビタミンCやβカロテン、ビタミンE、カテキン、ポリフェノールなどが抗酸化作用のある栄養素の代表です。
ビタミンCを多く含む食べ物
①ピーマン
意外に思われるかもしれませんが、ピーマンは「ビタミンC」がトップクラスに含まれています。
しかも、ビタミンCは本来加熱すると壊れやすいのですが、ピーマンにはビタミンCを熱から守り、さらに吸収を助ける「ビタミンP」も配合されているので、しっかりとビタミンCを吸収することができます。
また、ピーマンには、ビタミンCだけでなく、同じく抗酸化作用のあるβ‐カロテンも豊富なため、積極的に摂りたい食べ物です。
②菜の花
菜の花に含まれるビタミンCはほうれん草の約4倍言われています。
さらに、β‐カロテンもピーマンの約5倍含まれています。
ゆでて調理することが多い菜の花ですが、ビタミンCは水溶性なので、茹ですぎには注意。
ビタミンCなるべく壊さないように食べるには、炒め調理の方がおすすめ。いると思いがちですが、「茎の部分」にも、ビタミンCを始め、たくさんの栄養が含まれています。
茎は固いから捨ててしまおう、と思わず、細かく刻んだり工夫して茎の部分もちゃんと利用しましょう。
③カリフラワー
カリフラワーもビタミンCが豊富な食べ物。
また、カリフラワーの方のビタミンCは他の野菜と比べて壊れにくいのが特徴です。
これはカリフラワーの組織がしっかりしていることが理由のようです。
茎にもしっかりビタミンCが豊富なので、捨てることなく利用しましょう。
β―カロテンを多く含む食べ物
①モロヘイヤ
モロヘイヤに含まれるβ―カロテンは、ほうれん草の約2倍といわれており、あらゆる食品の中でもトップクラスです。
β-カロテンは、油に溶けやすい脂溶性ビタミンなので、油といっしょに調理することで吸収力がアップします。
おひたしより炒め物にする方がデリケートゾーンの匂い対策には効果的。
②ニンジン
モロヘイヤに続いてβ-カロテンを多く含む食べ物は「ニンジン」です。
β-カロテンを一番多く含むのが皮の部分なので、できれば、皮はむかずにそのまま食べてしまう方が匂いに効果的。
さらに、ニンジンは、生で食べるより、加熱するほうが、栄養の吸収率がアップします。
生で食べると、ニンジンに含まれるある種の酵素の働きによって、栄養素を破壊してしまうのです。
生のニンジンから吸収されるβ-カロテンはたったの8%程度ですが、油調理後の吸収率は、なんと70%。
デリケートゾーンの匂い予防のためには、サラダではなく炒め物にしましょう。
③ほうれん草
ほうれん草もβ-カロテンが豊富な野菜のひとつです。
さらに、同じく抗酸化効果の高いビタミンCも多く含まれるので、匂いには効果的。
β-カロテンの吸収を高める「バター炒め」などの油調理がおすすめです・
④かぼちゃ
かぼちゃにも、β-カロテンとビタミンCが多く含まれています。
かぼちゃに含まれるビタミンCは、壊れにくく吸収率がいいと言われています。
さらに、かぼちゃにはビタミンEも多く、抗酸化効果がとても高い食べ物です。
匂い予防に、積極的に食べるようにしましょう。
ビタミンEを多く含む食べ物
①トマト
トマトにはビタミンEが豊富に含まれている代表的な食べものです。
さらに、ビタミンEだけでなく、同じく抗酸化効果の高い「リコピン」が多く含まれているのも大きなポイント。
リコピンは熱に強く、油といっしょに摂取すると吸収率が高まります。
また、ビタミンEも脂溶性で、加熱しても失われないビタミンなので、じっくり煮込んで、ソースやスープにしていただくのがおすすめ。
②落花生
落花生もビタミンEの含有量の多い野菜のひとつです。
さらに、落花生の薄皮には「レスベラトール」というポリフェノールが含まれています。
ポリフェノールも抗酸化効果が高くデリケートゾーンの匂いに効果的です。
カテキンを多く含む食べ物
①緑茶
緑茶にカテキンが豊富なことは広く知られています。
抗菌・殺菌効果があり、デリケートゾーンの匂いを予防します。
ポリフェノールを多く含む食べ物
①りんご
リンゴポリフェノールには、強い抗酸化作用があり、体内の活性酸素を除去して体の匂いを予防します。
りんごのポリフェノールは、果実より皮の方が多いので、皮は剥かずにそのまま食べるのがおすすめです。
②ブルーベリー
ブルーベリーにもアントシアニンなどのポリフェノールが豊富です。
匂いを悪化させる食事を摂ってしまったあとのデザートとしてもおすすめ。
匂いを予防する食べ物②アルカリ性食品
アルカリ性の食品は、乳酸などの酸性の匂い成分が体内で作られるのを抑え、匂いを予防します。
わかめや昆布などの海藻類や、梅干しやお酢などがアルカリ性食品の代表です。
デリケートゾーンの匂いを予防する食べ物についてのまとめ
以上、デリケートゾーンの匂いを「悪化させる食べ物」と「予防する食べ物」についてみてきましたが、いかがでしたでしょうか。
匂いを予防するには、タンパク質や脂肪分などに偏らず、野菜や果物などをバランスよく食べることが大切だということがわかりました。
デリケートゾーンの「匂い」だけでなく、バランスの良い食生活を心がけることによって、デリケートゾーンの肌の調子も整い「黒ずみ」や「たるみ」なども予防することができます。
匂いのない、美しいデリケートゾーンを保つためにも、バランスの良い食生活を心がけましょう。